山で起きやすいけがの応急手当と搬送法
日本山岳会医療委員会主催の講習会を受講した。平日の夜なので、2時間という短時間だった為、実践する時間までは無かったものの、凡そのツボが整理できたので、1,000円の元はとったでしょう。以下、内容のメモ。
練習しても、いざとなれば動揺してしまうので、如何に冷静になって行動するかが肝か。瞳ちゃんに教わった、心肺蘇生法を復習しておかないと。<<講習会内容>>=========================================
0)はじめに
事故現場で最初にすること
1)現場評価:安全な場所かどうか(落石、雪崩の危険性等)
2)安全確保:安全な場所への移動
3)緊急連絡:119へ連絡?携帯使えなかったら、どうやって連絡する?
4) 初期評価:重症度判断(意識・バイタルサイン・出血)
5) 全身観察:重症度判断
6) 応急手当:心肺蘇生法、止血、体位管理etc
7)搬送 :救助隊への引継ぎ
※重症の場合は、事故→応急手当→搬送→手術開始まで、1時間以内が理想
※現場の指揮を一人に決めるのも有効(通常はリーダー)
1-1)けがの危険と応急手当 (出血のコントロール)------------------
・感染防止:グローブの脱着と処理
-穴が無いか確認
-体液の付着部分を内側にして、密閉できる袋へ→救急隊へ引渡し
・出血量と症状:推定出血量の見方
-動脈性出血は危険、実質性出血(≒体内出血)も判別困難で危険かも
-地面等30cm四方の出血で約100ml
-1Lで中度、1.5Lで重度の出血 (体重60kg/全血液量4.8L基準)
・直接圧迫法:5分以上、しっかり圧迫(途中で緩めない!)、挙上
・圧迫包帯法
・間接圧迫法:まずは直接で→それで駄目なら間接法も併用
-傷よりも心臓に近い部分の動脈圧迫(頚動脈、腋の下、脚の付け根、膝裏)
※止血処理した場合、処置時間を患部付近に(マジックで?)書いておくと良い
1-2)けがの危険と応急手当 (きず)------------------
・傷口の洗浄
-ビニール袋、ペットボトルの水等で洗浄
(「圧のある」水が良い。ビニールに入れ、小さい穴を開けて、勢いがつく様にする)
・ガーゼ、包帯等で固定
・挙上
・循環の確認
2)骨・関節・筋肉のけが------------------
・損傷程度の評価
-評価法
LAF(Look And Feel)
DOTS(Deformities, Open wounds, Tenderness, Swelling)
変形、開放創、圧痛、腫れ
・応急手当
-RICES処理(Rest,Ice,Compress,Elevate,Support)
安静、冷却、圧迫、挙上、固定
※腫れる前に、冷やして圧迫
※捻挫か骨折か分からない場合、骨折として処置
※肩を貸して自力で歩ける程度なら、靴は脱がさない。靴上から固定。
※痙攣の場合は冷やさない
・固定法
3)搬送方法------------------
・搬送前準備
-応急手当、固定、保温などの処置
-運搬方法の選択、人手・資機材の確保
-搬送経路の決定
-ルート工作
・リフティング
-両足は肩幅より広く、膝を曲げて重心を低く、大きな筋肉を使い、てこの原理で
・搬送法
-緊急移動(ドラッグ法、あれば衣類・シートを有効活用)
-背負い搬送
-ザック搬送